masublog Written by Takeshi Emoto

【2022年版】ネットショップの比較と選び方まとめ【理由がわかる】

ネットショップ開業

ネットショップを比較したい人「ネットショップを開業したいけどサービスが多すぎて違いがわからない。比較サイトはあるけどおすすめが全部違う…いったいどれが正しいのか知りたい。」

こういった疑問に答えます。

本記事のテーマ

【2022年版】ネットショップの比較と選び方まとめ【理由がわかる】

ネットショップの比較と選び方まとめ

  • ネットショップの選び方3つの条件
  • ネットショップの料金・特徴の比較
  • ネットショップ比較のまとめ

記事の信頼性

記事を書いている私は、ネットショップ歴10年ほど。
現在も国内外で15店舗を運営し年商10億円を超えています。

読者さんへの前置きメッセージ

本記事では「これからネットショップ開業したいけど、どのサービスを選べばいいのか分からないよ」という方に向けて書いています。

この記事を読むことで、どのネットショップ開業サービスを選べばいいのかをイメージできるようになると思います。

ネットショップの比較サイトは既に色々ありますが、Google検索で出てくるサイトの「おすすめサービス」は全て違います。恐らくですが、サービス事業者が自分たちのサービスをすすめる為に書いているものがほとんどだからだと思います。

今回は、ネットショップ運営者である筆者目線でわかりやすさを心がけて書かせていただきます。それでは、さっそく見て行きましょう

ネットショップの選び方3つの条件


Googleで調べても、おすすめサービスはサイトごとに違っていて、混乱する読者さんは多いと思います。

私は今まで10年以上ネットショップを運営し10以上のサービスを利用してきましたがサービスの選び方はあります。あなたの状況や未来の目標から次の3点を考えてもらえれば、選択肢は限られてきますのでご参考ください。

その1:集客で選ぶ

サービスを集客力で選ぶ方法です。
ネットショップは基本的に集客されません。なので、開設後はあなた自身で集客する必要が出てきます。そして、実際に集客実務をやる時に集客しやすいタイプと集客難易度が高いタイプがあります。

ショッピングモール型


集客しやすいタイプです。イオンモールやマルイの中にあるお店の様なイメージです。基本的に、モールへの集客はモール自身が行います。

店舗を運営するあなたが行う集客は、モールに来たお客さんへの集客になります。イオンモールであればチラシ配りや呼び込みの様なイメージでしょうか。
代表的なサービスは以下になります。

  • 楽天市場
  • Amazon
  • Yahoo!ショッピング
  • ZOZOTOWN
  • auPAYマーケット

楽天市場やAmazonをテレビCMなどで見たことがありませんか?ああいったCMは「ショッピングモールがモール自身へ集客する」ための広告になります。

そして、ショッピングモール自体に知名度がありますので、お客さんの信用が高いです。信用が高いと、買ってもらう確率(転換率)も高い傾向にあります。転換率はだいたい5%前後になります。

例:100名来店のうち5名が購入
買ってもらう確率=転換率といい、「転換率5%」となります。

個人店型


集客難易度が高いタイプです。郊外や山の上にあるパン屋とか、そば屋の様なイメージです。基本的に人通りは無く、あなた自身でゼロから集客します。SNSやテレビで話題になれば、お客さんは来ると思いますが、モール型に比べて難易度が高いです。
代表的なサービスは以下になります。

  • Shopify
  • Eストアー
  • MakeShop
  • BASE
  • STORES

BASEやSTORESがたまにテレビCMをしていますが、あれは「サービス事業者が出店者を獲得する」ための広告になります。なので、あのCM自体にあなたのお店への集客効果はありません。

前述した様に個人店の集客(認知活動)は運営者次第なので、最初は知名度が低いです。転換率はだいたい1%前後になります。

例:100名来店のうち1名が購入
買ってもらう確率=転換率といい、「転換率1%」となります。

集客で選ぶまとめ

ネットショップを集客で選ぶには「あなたが既に集客できているかどうか」で考えます。例えば既に実店舗がありファンが既にいる状態、SNSやメールで既存顧客を集客できる状況であれば初めから個人店型を選んでも良いと思います。

反対に既存顧客がいないファンもいない状態であれば、ショッピングモール型を選び売上と知名度が上がってきたら個人店型に挑戦するのもいいと思います。

その2:費用で選ぶ


サービスの費用で選ぶ方法です。
基本的に初期費用と月額費用(家賃の様なもの)、売上手数料・決済手数料などが発生します。

月額無料型

月額が無料のサービスです。
こういったサービスは月額は無料なんですが、売上手数料や決済手数料が高い傾向にあります。

  • auPAYマーケット(ショッピングモール型)
  • Qoo10(ショッピングモール型)
  • メルカリShops(ショッピングモール型)
  • BASE(個人店型)
  • STORES(個人店型)

月額有料型

月額が有料のサービスです。
毎月3,000円ぐらいから50,000円ぐらいまで、結構開きがあります。モール型のサービスが多く、月額費用がかかる代わりに売上手数料が低めです。

  • 楽天市場(ショッピングモール型)
  • Amazon(ショッピングモール型)
  • Shopify(個人店型)
  • MakeShop(個人店型)
  • Eストアー(個人店型)

費用で選ぶまとめ

ネットショップを続けていくのに、ランニングコストは大切です。特にはじめのうちは売上が上がらないと思いますので、最初から費用をかけたくない方は月額無料で始め、収益が上がってきたら月額有料の方に店舗を増やすのがいいと思います。

ゆくゆくは月額有料に出店した方が良い理由は、集客力です。ショッピングモール型の月額有料サービスは集客力が高いため、売上規模も大きくなりやすいです。

例を挙げると、auPAYマーケットの月商が1千万円ぐらいの店舗は、楽天市場では月商1億円ぐらい売れたりします。それぐらいモールの集客力は重要になります。

その3:運営にかかる時間で選ぶ


ネットショップは出店して終わりではありません。
ここでは、出店後に運営にかかる手間や時間を取り上げます。

運営後に必要なこと

  • ①:販売に関わる事務処理
  • ②:商品の発送や在庫管理
  • ③:お問い合わせ対応などの接客
  • ④:ページ作成や編集
  • ⑤:販売のための勉強

①②③については、どのサービスで出店しても必要な仕事になります。

④のページ作成や編集については、選ぶサービスによって差が出てきます。
例えば、楽天市場とAmazonでは必要な技術が違います。

具体的に言うと、HTMLやCSSなどのプログラミング言語の知識が必要かどうか?になってきます。楽天市場とAmazonの例で言うと、楽天市場はHTMLがある程度できる必要があり、AmazonはHTMLがわからなくてもネットショップができます。

サービス別:必要な技術比較表

サービス名 タイプ 画像編集 HTML/CSS ライティング
楽天市場 モール 必要 必要 必要
Amazon モール 必要 不要 必要
Yahoo!ショッピング モール 必要 必要 必要
auPayマーケット モール 必要 必要 必要
Qoo10 モール 必要 不要 必要
ZOZOTOWN モール 必要 不要 不要
メルカリShops モール 必要 不要 必要
Shopify 個人店 必要 必要 必要
Eストアー 個人店 必要 必要 必要
MakeShop 個人店 必要 必要 必要
BASE 個人店 必要 不要 必要
STORES 個人店 必要 不要 必要

一応表にしたんですが、技術というのは正解が決まっているものなので覚えるだけです。あきらめずに勉強を続ければ必ず身につきますのでそこまでハードルは高くありません。

⑤の販売のための勉強には、知識と技術があります。
例えば、先程の表に書いた様に技術としては画像編集はどこでネットショップをやる場合も必要になってきます。

なお、具体的な学習手順は「ネットショップ開業の為に勉強すべきこと5選【ネットの知識ゼロでも問題なし】」の記事をどうぞ。

ネットショップの料金・特徴の比較


ネットショップにかかる料金は基本的に以下になります。

ネットショップの料金

  • 初期費用
  • 月額費用
  • 売上手数料
  • 決済手数料
  • (配送手数料→Amazonなど物流もやってくれる場合のみ)

初期費用と月額費用は、売れても売れなくても発生する費用です。
手数料は売れなかったら発生しない、売れたときだけ発生する費用です。
ここをおさえた上で、まずはネットショップを料金で比較した表を見てみましょう。

ネットショップの料金比較表

サービス名 初期費用 月額費用 売上手数料 決済手数料
楽天市場 60,000円 50,000円 2.0~4.5% 2.5〜3.5%
Amazon 無料 4,900円 6〜15% 左記に含む
Yahoo!ショッピング 無料 無料 一応無料 3〜4.48%
auPayマーケット 無料 無料 4.5〜9% 左記に含む
Qoo10 無料 無料 6〜10% 左記に含む
ZOZOTOWN 非公開 非公開 20〜40% 非公開
メルカリShops 無料 無料 10% 左記に含む
Shopify 無料 29USD 無料 3.4〜4.15%
Eストアー 15,000円 22,000円 無料 3.675%〜
MakeShop 10,000円 10,000円 無料 3.19%〜
BASE 無料 無料 3% 3.6%+40円
STORES 無料 無料 5% 左記に含む

一見すると、「とにかく安いところでネットショップ開業しよう!」となりそうですが、料金や費用だけでネットショップを比較するのは危険です。

なぜかというと、前述した集客力であったり、それだけでなくサポートの親切さなどもネットショップを運営していく中では非常に重要になってくるからです。困ったときに、サポート窓口に連絡が取れないサービスは使いたく無いですよね?

そこで、ネットショップの特徴を比較しました。
私の10年の経験則になりますので主観が入ってます。そこはご了承ください。

ネットショップの特徴比較表

サービス名 タイプ 集客力 親切さ 使いやすさ
楽天市場 モール
Amazon モール
Yahoo!ショッピング モール
auPayマーケット モール
Qoo10 モール
メルカリShops モール
Shopify 個人店
Eストアー 個人店
MakeShop 個人店
BASE 個人店
STORES 個人店

こうして見ると、「料金は高いけど集客力が高いなー」であったり「料金安くて集客力が高いけど難易度高そうだなー」などイメージが浮かびやすいのではないでしょうか?

費用だけではなくネットショップの特徴も比較して、出店場所を選ぶことをおすすめします。

ネットショップ比較のまとめ

ここまで長い記事を読んでいただきありがとうございました。
「ネットショップを比較したものの、選び方がわからなかった」方が、少しでもイメージできる様に書かせていただきました。

あなたの状況や目標から選択肢を選ぶ


開業資金があるのか?知識や経験はどのぐらいなのか?
あなたの状態からネットショップを比較して、出店場所を選ぶことができますので、参考までに以下に5パターン例を書きました。

例①:集客力ゼロ+資金ゼロ+HTMLわからない

集客力が全く無い場合は、まずは月額無料のショッピングモール型をおすすめします。無名スタートになるので信頼が無い状態です。その場合は集客だけでなく転換率も低くなりますのでモール型になります。

「Qoo10」がおすすめです。

でも、商品ジャンルによってはあまり売れないかもしれません。Qoo10は化粧品などは強いのですがそれ以外が弱いからです。あなたの商品ジャンルをQoo10で検索してみて、レビューが多くついてるなど売れてそうな場合はQoo10を検討してみてください。
» Qoo10に出店する

または少しHTMLを勉強して、「auPAYマーケット」に出店した方が良いと思います。auPAYマーケットは、売上規模は大きく無いですが売れる商品ジャンルが広いです。
» auPAYマーケットに出店する


例②:集客力あり+資金ゼロ+HTMLわかる

お客さんを呼べる状況であれば、最初からショッピングモールに出店しなくてもいいかなと思います。まずは個人店で始めて、利益がではじめたら「売上規模を拡大するため」に楽天市場などに出店するような流れが良さそうです。
開業資金がゼロなので、月額無料のところを紹介したいところですが違います。

「Shopify」がおすすめです。

なぜかというと、売上手数料がゼロで決済手数料が安いからです。
SNSとの連携もしやすい上に、SEO的にも強い感じがします。
» Shopifyに出店する


例③:集客力ゼロ+資金少しあり+HTMLわからない

数十万円の資金は無いけど、1万円ぐらいなら投資しても良いという方向けです。

「Amazon」がおすすめです。

Amazonは月額5千円前後ですし、FBAというサービスを利用すれば物流とカスタマーサービスをAmazonに委託できます。商品が既にあり、ネットショップを始めたい事業者さんにも向いていると思います。
» Amazonに出店する


例④:集客力ゼロ+資金あり+HTMLわからない

「集客力と技術力はゼロだけど、資金だけはあるよ。」という方は、技術は外注して買いましょう。ページ制作はクラウドワークスなどで外注してネットショップを開業するイメージです。

「楽天市場」がおすすめです。

資金があるなら、とにかく市場規模が大きい楽天市場に出店しましょう。はじめのうちの数十万円規模の投資が必要だと思いますが、販売が軌道に乗れば将来的な売上規模は大きいです。
» 楽天市場に出店する


例⑤:集客力あり+資金あり+HTMLわかる

お客さんを呼べる上に資金力があり、技術力があれば、ショッピングモールに出店する理由はありません。初めから個人店でどんどんお店を育てていきましょう。

「Shopify」がおすすめです。

例②でも紹介しましたが、個人店であればこれ一択というぐらいおすすめします。さきほど書いたこと以外でも、技術力が高くなくても拡張性があるので様々なマーケティング施策が行えます。

Shopifyはアメリカ発祥のサービスですが、今ではAmazonが恐れるほど成長しているのでこれからもわたしたちネットショップ運営者が使いやすい様にアップデートされてくると思います。
» Shopifyに出店する

失敗してもやりなおせます

長々とネットショップの比較を書かせていただきましたので、本記事を参考にしてネットショップを開業する読者さんが出てくるかもしれません。ネットショップというのは開業前よりも開業後の方が大変なので、やっていく中でうまくいかないことが出てくると思います。

そういう時は、お店をやり直してもいいと考えています。なぜかというと、それまでにかけた費用や時間は戻らないですが、経験になっているからです。一度やった失敗は教訓になって、あなたの役にたつと思います。

「そういうことはわかってる、でも絶対失敗したくない」
という方がいることは理解しています。堅実に進めたいという方は、本記事に書いている月額無料のサービスからはじめることをおすすめします。

私は、2020年に売上を上げたくて一気に3店舗各々違うサービスで新規出店しました。結果としては、思うように売上が伸びず早い店舗は出店して1ヶ月後に閉店しました。
当時は時間もかかったし費用も少しかけたので大変でしたが、教訓もありましたし、遠回りしたものの業績は上がり続けています。

なので、失敗しても大丈夫です。
始めてみないと見えてこないこともありますので、まずは一店舗出店してみることをおすすめします。

以上です。記事が参考になりましたら幸いです。