masublog Written by Takeshi Emoto

ネットショップの売上を上げる方法【月商100万円のロードマップ】

ネットショップ開業

ネットショップを開業したい人「ネットショップの売上っていくらぐらいなんだろう?開業後に売れなかったらと思うと不安…売上を上げる方法を知りたい。」

こういった疑問に答えます。

本記事のテーマ

ネットショップの売上を上げる方法【月商100万円のロードマップ】

本記事でわかること

  • ネットショップの売上の仕組み
  • 売上を上げるためにやるべきこと
  • 月商100万円のロードマップ

記事の信頼性

記事を書いている私は、ネットショップ歴10年ほど。
現在も国内外で15店舗を運営し年商10億円を超えています。

読者さんへの前置きメッセージ

本記事では「これからネットショップ開業したいけど、売上をイメージできない」という方に向けて書いています。

この記事を読むことで、ネットショップの売上の仕組みと、売上を増やすためにやるべきことをイメージできるようになると思います。

それでは、さっそく見て行きましょう。

ネットショップの売上を作るまで


ネットショップの売上を作るためには、売上の法則を知る必要があります。

幸い先人たちが得たベストなやり方というのが既にあり、私たちはそれを真似するだけである程度の結果を出すことができます。

売上の方程式

売上の方程式はこちらです。

アクセス人数×客単価×転換率=売上

「アクセス人数」「客単価」「転換率」がそれぞれ改善すれば売上は上がっていきます。以下に解説していきますね。

アクセス人数

ページに訪れたお客さんの人数です。
実店舗でイメージしてもらえばわかりやすいと思います。

ネットショップの店舗なのでアクセス人数(訪問者数)が増えると売れる確率が高くなります。

客単価

お客さん一人あたりの購入金額です。
例えば、客単価が2倍になると売上も2倍になります。

ここで考えて欲しいのですが、購入いただくための手間や顧客対応などの受注後の仕事は客単価に関わらずある程度同じです。
そのため、客単価を上げていくと利益率も高まります。

転換率

アクセス人数に対する購入者数の割合です。
例えば100名アクセスし、5名が購入した場合の転換率は5%です。

5名÷100名=5%

転換率が上がると同じアクセス人数でも販売数が増えるため売上が増えます。

売上は座布団の様に重ねていく


売上は一枚の座布団を一つの商品と例えて、座布団を重ねる様なイメージで作っていきます。

1商品あたりの売上を厚くする

ひとつの商品が作る売上を、座布団に厚みを出す様なイメージで増やしていきます。月間10個売れる商品があれば50個売れる様な施策をします。

具体的な施策例として、レビュー集めがあります。良い商品レビューが集まると社会的信頼感が増し転換率が上がるので販売数が増えます。

販売する商品を増やす

重ねる座布団を増やす様なイメージで販売する商品を増やしていきます。

販売する商品が増えると売上は増えます。注意点としては、薄い座布団を増やさないことです。

なぜかと言うと商品あたりの売上を厚くせず、商品数だけ増やしてしまうと商品を育てる時間がなくなり貧乏暇なしになるからです。

商品を増やす→育てる→育ったら商品を増やす

こういったサイクルを心がけると良いと思います。

ロングセラーの商品を作る


ネットショップで売上を上げるのは簡単じゃありません。
広告費などの費用もかかる上、商品を売るための労力が必要だからです。

そのため、販売する商品を意図的にロングセラーにしていくことが重要になります。

商品を育てるという意識

ネットショップの商品ページは、長く売るほど検索順位が上がりやすく高レビューが貯まるほど転換率が上がりやすいです。

その為、一回売り切って終わる商品では無く、売り続ける商品を取り扱った方が売上を上げやすいです。

例えば楽天市場で「タラバガニ」と検索してみてください。
» 検索結果はこちら
表示ページの上部3〜4つは広告ですが、そのあとの検索1位ページはどの様なページですか?この様な傾向がありませんか?

  • レビューが多い
  • レビュースコアが高い
  • ランキング入賞

楽天市場とAmazonの検索順位は特定期間の売上が高い順になっています。育っている商品ページは検索順位が高いから集客数が多く、高レビューが多いから転換率が高く売れやすいです。

つまり、ネットショップの商品ページを育てると売上が上がっていきます。

商品を育てる仕組みつくり

商品数が増えてくると毎回育て方を考えるのは効率が良くないです。

効率よく商品ページを育てて行くためには成功した施策から、ある程度やることを決めて仕組み化した方が良いです。

  • 最初は広告などで集客量を増やし販売数を増やす
  • レビューが付きやすい様なキャンペーンをする
  • ランキングに入賞させ実績を商品ページへ記載する
  • 高レビューが溜まったら少しずつ価格を上げていく
  • 販売数が適正なところに来たら、広告量を調整する

この様にやることを決めていけば、効率がいい上に効果検証がしやすいです。

ネットショップの売上を上げるためにやること

どこで売るか決める

実店舗と同じ様に、ネットショップにも立地や出店方法の考え方があります。
基本的には集客力や資金力で考えた方がいいと思います。

自社サイトなどの個人店

郊外や山の上にあるパン屋とか、そば屋の様なイメージです。基本的に人通りは無く、あなた自身でゼロから集客します。

楽天市場やAmazonなどのショッピングモール型店舗

イオンモールやマルイの中にあるお店の様なイメージです。基本的に、モールへの集客はモール自身が行います。

ネットショップの比較については「【2022年版】ネットショップの比較と選び方まとめ【理由がわかる】」の記事をどうぞ。

販売する商品を探す

「自分が売りたい商品を売る」では無く「市場で売れている商品を売る」という考え方が売上を上げるポイントです。

ニーズの量は多いか

なぜ商品が売れるか。それはニーズ(需要)があるからです。
例えば、あなたが感動した大好きな商品だとしても、世の中にニーズがなければ売れません。

ニーズの量を調べる方法はいくつかあります。

  • ランキングを見る
  • レビュー数を見る
  • 検索順位を見る

売れる商品の探し方については「あなたは何を売る?ネットショップで売れる商品の見つけ方【未経験でも大丈夫】」の記事をどうぞ。

競合優位性を出せるか

ニーズの量が多い商品を見つけたあとは、競合優位性(USP)を出せるか検討します。
なぜかというと、ニーズがある商品は競合が多くお客さんから選ばれるためにはUSPが必要になるからです。

USPとは

USP(Unique Selling Proposition)とは、商品やサービスが持っている独自の強みを意味するマーケティング用語です。
引用:USP(Unique Selling Proposition)とは〜正しく意味を知って顧客を呼び込もう

どこにでもある商品を売っては、いずれ価格競争になります。
価格競争になったら、商品の細かい良し悪しは関係ありません。資金力がある企業が勝つだけです。

わたしたちの様な中小企業は選択と集中を行い、USPを意識して商品を決めた方が消耗が少なく利益が確保しやすいと考えています。

売れる商品ページを作る


商品を決めたあとは、販売する商品ページを作ります。
売れる商品ページは次の2点が優れています。

セールスライティングがしっかり書けている

セールスライティングとはセールストークを文章にしたものです。

ネットショップのお客さんが得られる情報は、商品ページ内の情報がほとんどです。対面接客ができませんので、あなたは商品ページでしっかりと商品の良さを伝える必要があります。

商品の良さが伝わる写真を撮れている

ネットショップでは、お客さんは商品を手に取ることができません。

お客さんは写真や動画でしか商品を見られないので「外観・色・サイズ・触感」など、商品ページでお客さんに伝えなければいけません。
良い写真は商品の利点やサイズ感なども伝えることができます。

商品とページが揃ったら集客


商品と商品ページが揃ったら、いよいよ集客対策をしてアクセス人数を増やしていきます。主な集客方法は以下です。

広告

お金を払って広告を掲載しクリックされたら自分のページへ集客できるというものです。検索結果に表示される検索広告や、リターゲティング広告(ついてくる広告)などがあります。

メリットは必ず集客できることです。1クリックの価格は変動しますが、費用をかければかけるほど集客できます。

検索対策

検索結果に自分のページを表示させて、クリックされたら自分のページに集客されます。

キーワードに対して検索結果1ページ目の上位がほとんどのクリックであるため、検索結果の1ページ目にどうやって表示させるかが重要になります。

検索対策は効果が出るまでに時間がかかり、Googleや楽天・Amazonなどのプラットフォームのアルゴリズムに影響します。成果がで始めたとしてもルールチェンジが起こると集客が減る可能性があることは覚えておきましょう。

SNS

SNSの投稿から集客する方法です。
Twitter・Instagram・Pinterest・YouTubeなど各々特徴が変わってきます。
例えばTwitterは瞬間的な拡散が起こりやすいと思います。

しかしながら、個人的な経験からするとあまりSNSからの集客で売れる実感がありません。SNSを利用する人たちの目的が買い物では無い為だと思います。

ファンを育てて固定客を増やしたりとブランディングしていくときに、顧客を教育する場所としては向いていると思います。

まとめると、集客は広告と検索対策を同時にやって、時間にゆとりがでたらSNSに取り組む方がおすすめです。

販売データを見ながら改善を続ける


販売開始したあとは、毎日データを見ながら改善していきます。
一つの商品を育てるためには3ヶ月〜半年程度時間がかかりますので、コツコツと改善していくことが大切になってきます。

集客はできているか

商品ページにしっかり集客できているかを毎日確認します。
販売開始した直後は全く集客されないことも多いです。広告を少額ずつかけていって様子を見ていきます。

集客数の目安ですが、まずは100名の集客を目指すと良いと思います。経験則になりますが個人店の転換率が1%前後。モール店舗の転換率が4%前後です。
そのため、まずは100名程度集客すれば1個ぐらいは売れると思います。

転換率が低くなってないか

100名程度集客しても全く売れない場合は、ページや商品に問題がある可能性が高いです。商品のテコ入れは時間がかかりますので、まずは販売ページを見直しましょう。

おすすめのやり方は「競合店舗を真似する」ことです。競合店舗で書いていて、自店舗で書いていない情報があれば記載しましょう。
掲載写真が悪ければとりなおしたり、セールスライティングを見直すなどの対応をします。

客単価が安くなっていないか

転換率の対策が終わっても数が売れない場合は、販売価格が市場価格に合っていない可能性があります。
競合店舗を確認し、価格が高くなりすぎていないか?価格が安くなりすぎていないか?確認します。

3ヶ月がんばって全く売れない場合は、在庫を早めに現金化したほうが良いです。たとえば利益がゼロだったとしても在庫を現金化して次の商品に投資しましょう。

なぜ現金化が大切なのかは「ネットショップ開業の為に勉強すべきこと5選【ネットの知識ゼロでも問題なし】」の記事をどうぞ。

月商100万円のロードマップ


ここまでの解説を踏まえて、月商100万円を作るためにどういう目標設定をすれば良いかを考えていきます。

何を売って100万円売上るか考える

今回は夏物家電の「扇風機」で考えてみます。

客単価

例えば楽天市場で「扇風機」で検索してみるとこの様な状況です。
» 検索結果はこちら

今回はこの市場で3,980円の扇風機を販売するとします。3,980円は送料込みの価格なので、送料として仮で600円引き3,380円を1個あたりの売上とします。

客数

客単価3,380円の場合に何個売れば100万円の売上になるのか計算します。
計算式は「売上÷客単価=必要な個数」です。

1,000,000円÷3,380円=295.85個

なので、296個を月間販売数の目標にします。

想定転換率の場合に何名集客が必要か考える

一人あたり1個購入するとして商品ページに何名の集客が必要か計算します。想定する転換率は個人店が1%前後。モール店舗が4%前後です。

計算式は「客数(必要な個数)÷転換率=必要な集客数」です。

個人店の場合

296個÷1%=29,600人

モール店の場合

296個÷4%=7,400人

この人数が月間の集客目標人数になります。

どうやって集客するか考える


集客数の目標が決まったので、集客方法から目標や販促費を考えていきます。
たとえば広告で全員集客する場合を考えると以下の様になります。

モールのクリック課金広告(1クリック50円想定)

50円×7,400人=370,000円

結構高いですよね?
原価が安い商品を販売できれば良いのですが、そんなにうまい話はめったにありません。

すべてを広告から集客すると利益が得られないことが多いので、お金だけではなく「労力」を使ってできる集客対策も同時にやります。

お金がかからない(労力かかる)集客

  • 検索対策
  • プレスリリース
  • SNS
  • 既存顧客がいればメルマガ

イメージとしては、広告+無料集客で目標の人数を集客します。

最後に、モール店で販売する場合の目標まとめを表にします。

月商100万円の目標値

項目 目標値
売上 100万円
転換率 4%
客単価 3,380円
アクセス人数 7,400人
広告費 18,500円(アクセス人数目標の半分3,400人を広告から、残り半分を無料集客)

この様に目標を数値ではっきり設定すれば、迷いが減り売上を上げる対策に集中できると思います。

以上です。
記事が参考になりましたら幸いです。

月商100万円の年収については「ネットショップ開業後の年収を計算する方法【年収の増やし方もわかる】」の記事をどうぞ。