【初心者向け】ネットショップ開業の5つのメリットと注意点【失敗しない為に】
ネットショップ開業を考えている人「ネットショップを開業したい。インターネットで商品を販売するイメージはあるんだけど、漠然としていてメリットや注意点がわからない…。頑張りたい気持ちはあるけど、知らないことが多くて不安がある。具体的にどんなものなのか教えてください。」
こういった疑問に答えます。
本記事のテーマ
ネットショップ開業の5つのメリットと注意点
- メリット①:販売できる地域が広がる
- メリット②:24時間販売ができる
- メリット③:出店コストが安い
- メリット④:販売傾向の分析がしやすい
- メリット⑤:顧客情報を得られる
- 注意点①:実店舗と同じ様に担当者が必要
- 注意点②:自動的には売れない
- 注意点③:評判に影響されやすい
記事の信頼性
記事を書いている私は、ネットショップ歴10年ほど。
現在も国内外で15店舗を運営し年商10億円を超えています。
読者さんへの前置きメッセージ
本記事では「これからネットショップ開業したいけど、イメージが分からないよ」という方に向けて書いています。
この記事を読むことで、「ネットショップ開業の具体的なメリット、開業後の運営」までをイメージできるようになると思います。
11年前、実店舗で働いていたときは「これからはネットショップもやらないとやっていけないなぁ…」とずっと考えていました。
控えめに言って、ネットショップで人生が変わった私が、ネットショップに感謝の気持ちを込めつつ、記事を執筆します。
それでは、さっそく見ていきましょう。
もくじ
メリット①:販売できる地域が広がる
実店舗であれば近隣の地域が商圏になりますが、ネットショップなら、あなたの商品を日本全国へ販売できます。実店舗とネットショップを併用できれば、全国が商圏になり販売機会を増やせます。販売機会が増えるので、在庫リスクも低くなります。
近隣から始めることもできます
例えば、あなたが福岡市内のパン屋さんの場合、ネットショップで販売するとお届けまでに数日かかり、届いたときの味が気になると思います。
そういう時は、「まずは九州だけ」などネットショップで販売する地域を指定することができます。楽天市場などのショッピングモールでも独自ドメインの単独店舗でも、販売地域は店舗運営者が決めることができるので、安心して始めることができます。
メリット②:24時間販売ができる
販売ページが自動的に24時間注文を受け付けてくれます。
ネットショップの販売ページは、商品の確保・支払い決済・配送住所の登録までを、お客さんへわかりやすく案内してくれます。だから、あなたが寝ている間も休みの日も商品を販売することができます。
顧客対応や配送手配はいつやるの?
販売は24時間できますが、ご注文から商品を発送するまでの事務処理やお客さんからのお問い合わせ対応は日中行う店舗さんが多いです。営業日と営業時間をしっかりページで案内していれば大体のお客さんは理解の上でお買い物してくれます。
メリット③:出店コストが安い
実店舗を出店しようとしたらテナントの家賃など最低でも数十万円かかりますが、ネットショップは初期費用無料で始められます。メジャーな出店方法は2つあり、ショッピングモールへの出店と個人店出店があります。
- ショッピングモール出店:楽天市場やAmazonなどのショッピングモールに出店します。イオンの中のお店の様なイメージです。ショッピングモール側が集客をしてくれるので、個人店よりお客さんが訪問しやすく、知名度が高いので安心してお買い物いただけます。その代わりに販売手数料が高かったり、モール内のルールが厳格に決まっています。
- 個人店出店:「独自ドメイン」といって自分ならではの住所を取得して出店します。路面店の様なイメージです。個人店なのでルールは自分で決めていいのですが、知名度が無い状態でのスタート、集客も自分次第なので初心者にはハードルが高いです。手数料はこっちの方が断然安いです。
初期費用無料のサービスは、基本的に集客力がそこそこで売上手数料が高い傾向にあります。まずは無料のサービスで出店し、ある程度売上が上がってきたら楽天市場やAmazonなど集客力が高いプラットフォームへ出店し売上を上げて売上手数料を下げた方が良いと思います。
主要サービスをざっくり比較
BASE |
・店舗種別:ショッピングモール ・初期費用:無料 ・月額費用:無料 ・売上手数料:3% ・決済手数料:3.6%+1件あたり40円 » BASEでショップを運用するときにかかる費用まとめ |
メルカリショップ |
・店舗種別:ショッピングモール ・初期費用:無料 ・月額費用:無料 ・売上手数料:売上の10% ・決済手数料:無料 » メルカリShopsの手数料はいくらですか? |
楽天市場 |
・店舗種別:ショッピングモール ・初期費用:無料だが月額を半年分前払い ・月額費用:50,000円 ・売上手数料:必須のポイント1%含めて〜4.5% ※スタンダードプラン ・決済手数料:3.5%ぐらい » サービス・料金詳細|楽天市場 |
Amazon |
・店舗種別:ショッピングモール ・初期費用:無料 ・月額費用:4,900円 ・売上手数料:商品カテゴリによる » Amazon出品サービスの手数料 |
Yahoo!ショッピング |
・店舗種別:ショッピングモール ・初期費用:無料 ・月額費用:無料 ・売上手数料:必須のポイント1%を含めて2.5% ・決済手数料:3.5%ぐらい » 料金・費用|Yahoo!ショッピング |
Shopify |
・店舗種別:個人店 ・初期費用:無料 ・月額費用:29ドル ・売上手数料:無料 ・決済手数料:支払い方法によるが2〜4%ぐらい » Shopifyの料金プラン |
さらに詳しいネットショップ比較記事は以下をご覧ください。
» 【2022年版】ネットショップの比較と選び方まとめ【理由がわかる】
メリット④:販売傾向の分析がしやすい
インターネットショッピングは、販売データを見ることができるので、傾向を捉えやすく販売促進や商品開発の目標を立てやすいです。
よくある質問:どんなデータに注意すればいいですか?
売上の方程式はある程度決まっています。
売上の方程式
なので、基本的にはこの3つの指標を確認し、各々を増やす対策を行っていきます。
- アクセス人数:販売ページへの訪問者数です。アクセス人数を増やすためには、WEB広告やSEO対策・SNSなどを対策します。
- 客単価:お客さん一人あたりの購入金額です。客単価を増やすためには、高単価な商品を販売したり、お客さん一人あたりの購入商品数を増やすキャンペーンを行ったりします。
- 転換率:訪問者数あたりの購入者数で計算します。例えば100名中5名にご購入いただければ、転換率は5%です。転換率を増やすためには商品の良いところをしっかりアピールしたり、レビューを集めたりして社会的な信頼を蓄積します。
他にも、PVやCTRなど細かく言えば色々ありますが本記事では割愛します。
メリット⑤:顧客情報を得られる
ネットショップはメールアドレスなどの顧客情報を得ることができます。
実店舗と違いお客さんの名前やメールアドレスを得ることができるので、例えば新商品やキャンペーンをお知らせしたいとき、広告やCMに費用をかけなくても直接お客さんへ知らせることができます。
豆知識:プラットフォームごとに規約が違います
楽天市場やAmazonなどのショッピングモールは基本的に顧客情報の活用が制限されます。たとえばメールマガジンを送りたい場合は、楽天であれば1通1円かかりますし、Amazonに至ってはメールを送ることができません。メールアドレスや住所を活用したマーケティングをやりたい場合は、Shopifyなどの個人店も検討しましょう。
さて、ここまではメリットを書いてきました。
ネットショップ開業のイメージができてきましたか?
ここからは実体験に基づく注意点を書きます。どんな商売でも良いことも大変なこともあります。ネットショップのやり方を考える上での役に立つ情報になれば幸いです。
注意点①:実店舗と同じ様に人手が必要
ネットショップのことを、楽なものであったり、ほぼ自動的になってると誤解している方が多いのですが、実店舗と同じ様に規模に応じて人手が必要になります。
ネットショップの業務例
ネットショップの作成 |
・手動で人間がやる必要がある ・月に数回、案内文やデザインを更新する場合が多い |
販売ページの作成 |
・手動で人間がやる必要がある ・商品撮影、ページデザイン、ページ登録などがある |
注文受付 |
・自動で24時間受付できる ・ネットショップ開業当初に、支払い方法や配送方法、返品ポリシーなどを決める必要があるが決めたあとはほぼ自動 ・予約販売をやる時は手動で設定が必要 |
受注処理 |
・手動で人間がやる必要がある ・ネクストエンジンなどのサービスを利用することで、費用はかかるが半自動化することができる ・配送先住所の誤表記など、お客さんへ確認することも割とある |
商品の梱包と発送 |
・手動で人間がやる必要がある ・外部へ委託してもらうこともできる |
カスタマーサポート |
・手動で人間がやる必要がある ・外部へ委託してもらうこともできる |
基本的には、規模が増えると人手が必要になります。
まずは1ショップ1商品を目指して始めてみましょう。最初のうちはわからないことが多いので、きっと時間がかかります。なのでできれば1名専任できるような体制にして始めることをおすすめします。軌道に載ってきたらアウトソーシングを検討しても良いかもしれませんね。
注意点②:自動的には売れない
ネットショップは砂浜の砂の一粒の様なもので、ウェブサイトがあるだけではお客さんは来ません。お客さんが来ないと検討もできませんので売れません。
だから、ネットショップ開業後は自分から新規集客をやることになります。
新規集客の種類とやり方
- WEB広告:費用はかかるが確実に集客できます。500円など少額から始めることができます。
- SEO対策:俗に言う「検索エンジン対策」で、主にキーワードやコンテンツの内容を調整して集客します。対策が成功すると大きいですが、成功するまでに手間と時間がかかります。
- SNS対策:最近ではSNSからも集客ができます。バズったりすると一気に集客できると思いますが、基本的にバズは無いと考えた方がいいです。計画的にSNSアカウントを育てて、その上でネットショップに来ていただく様なイメージになります。
- アフィリエイト:アフィリエイターさんのブログなどから集客してもらう方法です。売上に対する成果報酬が多く、取り組みやすい施策です。
このあたりが基本になります。
注意点③:評判に影響されやすい
楽天市場やAmazonなど、ほぼ全てのネットショップにレビュー機能があります。ネットショップは人と関わることが少ないのでお買い物の不安が多いです。だから、お客さんははじめて購入するお店の商品レビューや店舗レビューを参考にして、「そのお店が信頼できるのか?」を判断します。
ネットショップに限った話ではありませんが、口コミや評判がよくなる様に商売をしていかないといけません。SNSやレビュー機能、口コミサイトなど昔に比べて誰でも口コミを書ける様になりました。例えば、あなたが仕入れた100個の在庫が口コミひとつで全く売れなくなる可能性もあります。
というわけで以上です。
ちなみに私は、ネットショップはただの小売店だと思っているので、お客さん目線で考えて経営していけば何とかなるもんだと考えてます。ぜひあなたもネットショップを開業してみてください。